もらい事故は示談交渉が面倒…無過失の交通事故に遭った際、示談交渉で注意すべきポイントとは

公開日:2018/06/28
最終更新日:2018/07/06

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交通事故加害者損害賠償被害者過失割合

交通事故に遭う前の止まれの交通サインのイメージ画像

 

 基本的に車同士で10対0(無過失)になる事は滅多にない

 無過失の場合示談の時に自分自身で示談交渉に赴く事になる

 もらい事故の最大の敵は相手の保険会社を納得させること

ナビ夫

交通事故によってこちらが悪くない(無過失)のに事故に巻き込まれてしまい、被害に遭う事故をもらい事故といいます。

もらい事故の場合、示談交渉や損害賠償をどのように行えばよいのでしょうか。見ていくことにします。

“もらい事故”とは、自分に全く過失のない事故

様々な交通事故のイメージ画像

りんね
交通事故ではどういうことで揉めるの?
アシスト爺ちゃん
そうじゃな、休業損害や後遺障害の認定で揉めることもあるが、多いのは過失割合じゃな。たとえば、損害額が1000万円であれば過失割合が5%変わるだけで支払金額は50万円も変わるからのう。
りんね
そんなに違うんだ!?
アシスト爺ちゃん
あぁ、だから被害者にとって過失割合は重大な関心事といえるじゃろう。

もし自動車を運転する人がみんな交通ルールを守っていれば、事故は起こらないでしょう。ところが、実際には疲れていたり考え事をしていたりして、交通ルールを守れなかった結果、事故が起こります。

事故を起こした運転手双方にどの程度の不注意が認められるかを示した割合を「過失割合」と呼びます。

どちらかの運転手のみが一方的に悪い場合の過失割合100%対0%(10対0)双方の運転手に等しく過失が認められる場合の過失割合は50%対50%(5対5)です。前者を「もらい事故」と呼ぶこともあります。

過失割合は損害全額のうちいくらを相手に請求できるのかを示す指針となるので、非常に重要な概念です。

過失割合について詳しくはこちら

交通事故で“もらい事故”とみなされるケース

飲酒運転をする加害者のイメージ画像

多くの交通事故では、事故を起こした当事者双方に不注意な点があります。

特に、四輪車同士の交通事故では、突然加害者の車が目の前に現れたと被害者が感じても、被害者の車両が停車中でない限り、過失割合10対0の事故にはほとんど該当しません。

普通の交通事故では10対0にはなりにくい

そもそも、過失とは専門的にいえば予見可能性を前提とした結果回避義務違反です。つまり、交通事故になることを予測できたにもかかわらずそれを予測せず、避けようと思えば避けられたのに避けなかったことになります。

走行中であれば何らかの方法で事故を避けられたはずだと考えられるため、どんなに加害者が一方的に悪いように感じられても10対0にはなりにくいのです。

10対0になってしまう例外的なケース

四輪車同士の交通事故の過失割合が
10対0になる場合
1.交差点で加害者が赤信号を無視して走行した
2.加害者がセンターラインを越えて走行した
3.追い越し禁止の場所で無理に追い越そうとした

例外的に、走行中の四輪車同士の事故で10対0になるのは、信号機の設置された交差点に被害者が青信号で進入した際、加害者が赤信号を無視して進入し接触したときです。

また、加害者がセンターラインを越えて走行したために正面衝突したとき、追い越し禁止の場所で加害者が無理に追い越そうとしたことから接触したときにも10対0と判断される傾向にあります。

もっとも、これらのケースにおいても必ず10対0になるわけではなく、具体的な事故の態様によって過失割合は修正されることがあります。

いろいろある! 交通事故の過失割合のケース

たとえば、ある人が飲酒運転をしていたところ、センターラインを越えて猛スピードで逆走してきた車と接触した場合、どちらの運転手の行為も非常に危険であるため10対0にはならないでしょう。

つまり、お互いに道路交通法に違反する行為をしているため、違反と違反がぶつかって相殺されて、結果的に同じくらい悪いという事になります。

バイク(二輪車)が絡んだ場合

四輪車と二輪車のケースでも概ね四輪車同士の事故と同様に扱われています。ただし、二輪車が追い越し禁止の場所で追い越そうとして事故が発生しても、二輪車の運転手だけに過失が認められることはほとんどありません。

バイクと自動車の過失割合についてはこちら

自転車が絡んだ場合

自転車対四輪車でも、信号機のある交差点で自転車が青信号、四輪車が赤信号で進入したとき、四輪車がセンターラインを越えて走行したことから接触したときに自動車の運転手に10割の責任が認められます。

また、四輪車が同一方向に走行中の自転車を追い越して左折するとき自転車を巻き込んで事故を起こすと、四輪車の運転手だけに過失が認められます。

その逆のケースで、自転車の運転手に10割の過失が認められると限らないのは二輪車の場合と同様です。

自転車と自動車の過失割合のケースについてはこちら

歩行者が絡んだ場合

歩行者と四輪車の場合でも、四輪車の運転手により重い責任が認められる傾向にありますが、歩行者の過失が0と認められることは少ないといえます。

例外的に、歩道や歩行者用道路を歩いている被害者に接触した場合や、被害者が信号に従って横断歩道を歩いていた場合には基本的に10対0になります。

また、歩道の設けられていない道路において、歩行者が道路の右端を歩いていたときには自動車の運転手が10対0になりやすいでしょう。逆に、歩行者に10割の過失が認められることはほとんどありません。

歩行者と自動車の過失割合のケースについてはこちら

りんね
こうしてみると自動車同士は両方とも悪いのに、自転車やバイクが同じことをしても10割にならないんだね
アシスト爺ちゃん
ううむ……それは特性にもよるかもしれんのぅ。自動車はエアバッグなどの生命維持装置があるが、バイクや自転車はそれがないからな。一歩間違えれば死んでしまう事もある。それに自動車側の罪が重くなるのは優者危険負担の法則があるからじゃ。
りんね
うん。わかったよおじいちゃん。
アシスト爺ちゃん
そうじゃ。守られているからといってそれを振りかざしてはいけない。ちゃんと交通ルールを守るのが前提であり原則じゃ。

無過失の事故に遭ったら、自らに過失がないことを保険会社に認めさせることが大事!

交通事故のもらい事故の損害賠償のポイントが3つあることを伝えるイメージ画像

自らに不注意な点がないと思える事故に遭遇した場合、示談交渉をするにあたって注意すべき点があります。以下の3つのポイントですが詳しくて見ていきましょう。

★無過失の示談交渉で注意するポイント
1.自分が無過失だと相手の保険会社に認めさせる
2.貰い事故の場合、自分の保険会社に示談項の代行ができない
3.保険会社が妥協することがほぼ無いため裁判を視野に入れる

1.自分が悪くないと保険会社に認めさせる

まず、自らに不注意な点がないことを保険会社に認めさせる必要があります。加害者が自ら賠償金を支払う場合を除き、加害者に全責任を認めさせてもあまり意味がなく、保険会社に対して無過失であることの証明をきちんと行わなければなりません。

その理由は、損害賠償金を支払うのは、基本的に加害者が加入している保険会社だからです。

2.自分側の保険会社が動かないことが多い

しかも、被害者に過失がないと思われる事故では被害者の保険会社が示談交渉を代行してくれないことが多いので、弁護士や司法書士に依頼しない限り、被害者が自ら示談交渉を行うことになります。

自分の事故がどの過失割合のパターンか認識する

被害者はまず『過失相殺率の認定基準』(判例タイムズ)などで自分の事故がどういった類型に当たると考えるのかを明らかにする必要があります。加害者の不注意の程度が著しく、もらい事故になると考えるのであれば、その旨を主張していくのです。

しかし、多くのケースで保険会社は被害者の過失を主張してくるため、その主張が的を射ていないことを保険会社に認めさせなければなりません。

3.示談交渉だけではなく裁判も視野に入れよう

示談交渉の段階で保険会社を納得させることはほぼ不可能なので、とことん争うなら裁判を提起することになるでしょう。弁護士費用特約を利用して、実質無料で最初から弁護士に任せたほうが賢いといえるケースも多くあります。

弁護士費用特約についてはこちら

まとめ・過失割合で揉めると被害者の手には負えないケースがほとんどなので注意しよう

過失割合でもめる被害者と加害者のイメージ画像

事故の類型から基本的な過失割合が決まっているとはいえ、どの類型に当たるかを判断することは簡単ではありません。

また、基本的な過失割合が決まっても、さまざまな要素で修正され、最終的な過失割合が決まります。過失割合で保険会社と揉めると法律知識のない被害者が自ら示談交渉をすることは極めて困難であるため、弁護士への依頼を検討してください。

保険会社が提示してきた過失割合に納得がいかない場合は弁護士への依頼がおすすめです!

交通事故で訴訟になった時に使われる裁判所のイメージ画像

交通事故で被害者になった場合、どうしても過失割合に納得がいかないことがあると思います。そんな時は、保険会社との示談交渉を弁護士に依頼することによって、治療費や慰謝料などの示談金を増額できるケースがあります。

初回相談料や着手金が0円の弁護士事務所もありますので、示談交渉に不安を感じたらまずは相談してみましょう。

【弁護士に過失割合の交渉依頼をするメリット】

・専門知識が必要な示談交渉を弁護士に任せることにより、有利かつスムーズに示談交渉を進められる。
・通院中や入院中など、交通事故のダメージが残っているときでも、示談交渉を任せられるため、治療に専念できる。
・怪我をしている中で交渉にかかる精神的な負担も省ける。

↓  ↓  ↓

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