交通事故の弁護士費用について

その保険料は、保険会社によって異なりますが、2018年の時点では1500円から3000円が年間保険料の相場です。月額に換算すると、100円から300円くらいが相場となります。

重大な後遺障害の残る事故や死亡事故の場合、弁護士に依頼するかどうかで数百万円以上示談金額が変わることも珍しくありません。火災保険や自動車保険に付帯していますので、一度加入の有無をチェックしてみてください。

加入していないならば、ひとまず保険会社に詳しい内容を聞いてみることをおすすめします。保険料によって負担金額の上限が変わることもあるので、年間保険料だけでなく上限金額などの条件面も調べてみましょう。

弁護士費用特約の重要性は広く認知されてきており、2018年以降保険料が増額していく可能性もあるので、早めに加入を検討したほうが良いでしょう。

交通事故に強い弁護士とは、道路交通法や交通事故に関する知識が豊富で、被害者のさまざまな悩みに的確に応えてくれる弁護士でしょう。

そのためには、交通事故の解決実績が多いことが必要ですが、一般人には弁護士の業務量や実績はわかりにくいことが多いのです。

そこで、ホームページで「交通事故に強い」などと掲載されているか、交通事故に関する書籍を多く出版しているかなどを判断材料にしてみましょう。

また、交通事故事件の多くが示談で成立していることを考えると、示談交渉に強いことも交通事故に強い弁護士という条件の一つです。

そこで、実際に会ってみて、その弁護士のコミュニケーションスキルが高いかどうかを見極めてみてください。話している内容がわかりやすいか、きちんと要点を抑えて話ができているか、などがポイントになるはずです。

さらに、交通事故に強いと言われている弁護士のなかには、被害者からの依頼に強い弁護士もいれば保険会社からの依頼に強い弁護士もいます。

基本的には被害者からの依頼に強い弁護士に頼んだ方が良いのですが、保険会社からの依頼も受けたことがある弁護士であれば多方面から事案を分析できるので、有利に進めてくれる可能性があります。

弁護士に依頼するタイミングは、基本的に損害額が確定した時点です。物損事故であれば修理費や買換え費用などの見積もりができれば、事故直後から損害額は算定可能でしょう。

その場合は、交通事故の直後から弁護士に依頼しても構いません。示談金を早期に受け取るためには、なるべく早く依頼するのが良いといえます。

また、不幸にも被害者が死亡した場合も事故直後に損害額が確定することが多いので、通常事故直後から弁護士に依頼します。被害者が死亡した場合には、弁護士に依頼するかどうかで示談金額が大きく変わるため、弁護士に依頼する必要性は高いといえます。

これらの状況に対し、事故によるけがの治療が必要な場合、被害者の治療が終わるまで治療費をはじめとする損害額は確定しません。

そのため、治療を終え「症状固定」を迎えてから弁護士に依頼するのが良いとされています。示談交渉を始めるのも症状固定後なので、症状固定を迎えるまで弁護士に依頼しなくても特に支障はないはずです。

もっとも、保険会社と一切交渉したくない等被害者の心情によっては、早期に弁護士に依頼したほうが良い場合もあります。

弁護士に依頼するメリットは大きく分けると、精神的な負担が軽減されることと示談交渉を有利に進められることの2つです。

保険会社の担当者は基本的に被害者の味方ではないので、被害者の言い分を受け入れようとしないこともあり、示談交渉には非常に苦労する場合もあります。

仮に被害者の言い分が法的に認められないものであったとしても、当事者である被害者本人が保険会社から言い分を否定されると示談金額を下げるために言っているのか法的に正しいことを言っているのか判断できません。

弁護士に依頼して、どのような見通しになるのかを聞いたうえで示談交渉を任すことができれば、法律に則った正しい判断をしてもらうことができます。また、弁護士に依頼すれば、加害者や保険会社との示談交渉に時間を奪われずに済みます。

さらに、慰謝料をはじめとして示談金額が増額したり、請求漏れも防ぐことなども期待できるので、被害者が自ら示談交渉をするよりも正当な金額で示談することができるでしょう。こうしたことから、交通事故に強い弁護士に交通事故後の対応を依頼することをおすすめします。

弁護士と交通事故の被害者の間の契約は、法律上「委任契約」と呼ばれています。委任契約は、当事者間の信頼関係を基礎とする契約なので、いつでも契約を解除することができます。

つまり、依頼者は弁護士を信用できないと判断したときに、いつでも辞めさせる（解任する）ことができるのです。解任する旨を弁護士に伝えたら、それまでにかかった費用について請求され、清算することになります。

弁護士側に非がある場合を除き、お金を一切支払わずに契約をなかったことにすることはできません。

そこで、その弁護士を解任するのか、またはその弁護士と話し合いの機会を持ち、引き続き依頼するのかを慎重に決めた方が良いでしょう。ただ食い違いが生じているだけで、落ち着いて話し合えば解決することもあるはずです。

弁護士を途中で変える場合には、まず、新しく依頼したい弁護士を探し、それと並行して解約手続きを進めます。そして、従来の事務所に弁護士費用を支払い、解約を示す書類を受け取った後、新しい事務所で委任契約を結びます。