【実例】交通事故の被害者必見!弁護士への電話相談で質問される可能性のある7つの内容

公開日:2019/04/22
最終更新日:2019/07/16

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交通事故弁護士弁護士費用特約被害者

弁護士事務所に電話をしようとする被害者のイメージイラスト

 

 弁護士事務所に電話した時の相手は弁護士本人ではなく事務員(パラリーガル)のケースが多い

 聞かれる事は「現場状況」「加害者・被害者の情報」「過失割合や和解案の有無」「相談者が被害者か」

 弁護士事務所に問い合わせる時は予め書類やメモを手元に用意してから

ナビ夫

交通事故の被害者が示談の対応を保険会社ではなく弁護士に依頼しようとする時には必ず電話で予約を取ることになります。

その際ただ予約を取るのではなく、弁護士側からある程度の情報を話すように言われます。

もし弁護士側から言われた時に書類が手元になくてあたふたしたり、質問内容に答えられずに悩んだりしないように、今回は弁護士事務所から聞かれる質問についてみていく事にします。

交通事故の被害者が、弁護士に相談する際の理由とは?

交通事故の被害者からの電話を受けている弁護士事務員の写真

りんね
弁護士事務所に電話するのって凄く緊張すると思うんだ。何を訊かれるんだろう?
アシスト爺ちゃん
安心せい。基本的にいきなり弁護士が電話に出ることはない。まずその事務所の事務員が簡単に事故の内容などを聴取して、法律相談の機会を設けるんじゃ。今回は、どういった理由で人が弁護士事務所に相談するのか、どういったことを質問されるのかを見てみよう。
りんね
はい!よろしくお爺ちゃん!

交通事故の被害者の中には怪我の後遺症で外に出歩く事が厳しかったり、費用の見積もりの比較のために何度も弁護士事務所に足を運ぶことが億劫になる人がいると思います。また予約もせずに弁護士事務所に飛び込みで依頼をしても「電話で予約をしてください」といわれる人もいるでしょう。

弁護士事務所に今まで縁のない人が、弁護士に依頼しようと思って実行するのはとても勇気がいる事です。

被害者が自ら示談交渉をしなければならない場合とは

交通事故に遭った被害者は、治療費など事故によって発生したお金を加害者やその保険会社に請求していくことになります。このとき、被害者も任意保険に加入しており、事故が発生した際に被害者側にも過失があれば、保険会社に示談交渉を代行してもらうことができます。

このように過失割合がある被害者の保険会社は、法律上加害者に対し損害賠償金を支払わなければならないため、いわば事故の当事者的な立ち位置にあるとされているのです。

過失がない事故の被害者は、弁護士費用特約が利用できる

これに対して被害者側に過失がない場合、被害者が任意保険に加入していたとしても、保険会社は示談交渉を代行してくれません。被害者の保険会社が加害者にお金を支払わなくていい以上、保険会社はその事故に関わる事ができないからです。

このような場合の被害者は、自ら加害者やその保険会社と交渉する必要があります。また上記のような過失ゼロの事故の被害者は、弁護士費用を保険会社が負担してくれる弁護士費用特約が利用できます。

実例:私はこのような理由で弁護士事務所に電話をしました

保険会社が示談交渉を代行してくれる場合でも、保険会社が提示してくれた慰謝料以上の金額を提示してくれるため結果として慰謝料が増額する等、弁護士に依頼するメリットはありますが、保険会社が示談交渉してくれない場合ならなおさら弁護士に相談するメリットは大きいと言えるでしょう。

交通事故の被害者が弁護士に依頼する理由はさまざまですが、ここでは実際に弁護士に相談した事故の被害者の女性の事例をご紹介します。

事例:事故に遭った両親が被害者で意識不明になったので対応を代行していた女性
相談者女性(両親の代理人)
相談するまでの経緯 ▶両親が交通事故の被害者で、意識不明の重体(後遺障害の可能性大)
▶両親に代わって保険会社と直接やり取りをすることになった。
保険会社が9:00~17:00までしか電話に繋がらず仕事をしている相談者は連絡ができない為、示談が進まない。
相談内容▶自分に代わって保険会社との示談のやり取りをしてほしい
自分は弁護士費用特約に加入しているが、両親が事故の被害者の場合でも特約が利用できるのか知りたい。

保険会社とやり取りをする女性

彼女は、自分の両親が交通事故に遭い、意識不明の重体になったため、自らが保険会社とやり取りをしなければならなくなりました。

彼女の両親の怪我の症状は重く後遺障害が残ることが予想されたので、保険会社は怪我の症状が固定するまで示談に応じられないと言い、さらには示談金を少しでも抑えられるように言葉巧みに彼女を言いくるめ、彼女はどう交渉して良いかがわかりませんでした。

保険会社に電話が繋がらない上示談も中々進まない

そのうえ、相手の保険会社は9時から17時までしか電話が繋がらないので、仕事をしていた彼女は電話で話すことさえ難しく示談を前に進めることができませんでした。

保険会社の担当者のメールアドレスを聞き出すことはできたのですが、メールでのやり取りは電話でのやり取りに比べ進行が遅く、ままならない日々が続きました。

そこで彼女は自ら示談交渉をすることに限界を感じ、弁護士に相談しようと決意しました。幸い依頼人の彼女は弁護士費用特約に加入していましたが、両親が被害者になった場合に自分の弁護士費用特約を使えるのかよくわからず、こういった状況下でも弁護士費用特約を使えるかどうかも含めて、弁護士事務所に電話して訊いてみることにしました。

弁護士に相談する3大メリット

弁護士に相談する3大メリット

メリット①保険会社からの対応を一任できる

保険会社は、被害者と示談金額をめぐって対立する立場なので、時に冷たい言葉を言い放つことがあります。これに対して弁護士は被害者の味方なので、常に寄り添って親身になってくれるでしょう。

保険会社との連絡について弁護士を間に挟むことで、直接言われる事もなくなり、被害者は精神的に楽になります。何より保険会社の対応を弁護士が引き受けてくれるため、被害者はストレスから解放されます。

メリット②請求漏れを起こす可能性が低くなる

被害者が自ら交渉すると、本来請求できたはずの金額について請求せずに示談交渉を進めてしまうことがあります。

いったん示談の段階を進めてしまうと、こちらから提示した示談金額を超えて再請求することが難しくなります。

その為、後で請求漏れに気づいても諦めなければならないことがほとんどになるでしょう。しかし弁護士に依頼すれば、弁護士が様々な事案を法的に整理して示談交渉を進めてくれるので、請求漏れがなくなります。

メリット③慰謝料が増額できる可能性が高くなる

慰謝料には弁護士基準、任意保険基準自賠責基準の3種類があります。弁護士に依頼すると、過去の裁判例の集積から導かれた最も金額が高い弁護士基準で慰謝料を請求できます。

そのため、多くのケースにおいて保険会社が提示してきた慰謝料よりも弁護士が提示した慰謝料が増額することが期待できます。

弁護士に相談する前に知っておきたい!電話で質問される7つの内容

弁護士事務所に電話をしている被害者の写真

弁護士事務所に電話をすると、多くの場合その事務所の事務員(パラリーガル)と話すことになります。事務員とはいえ、事務所を背負っている人間ですので弁護士と話すような気持ちで話しましょう。

そして事務員からその事務所の料金体系の説明を受け、また相談内容の概要を話し、そこの事務所の弁護士に法律相談をするかどうかを決めます。

詳しい相談の内容は弁護士と実際に会って話すことになりますが、簡単な相談内容は事務員に予め話しておくケースも多いので、電話をする前にまとめておきましょう。

事務員から聞かれる質問内容は大きく7つに分類されます。

弁護士事務所の事務員から聞かれる7つの質問

質問①:事故の現場状況

聞かれる事①
・人身事故or物損事故
・現場の場所
・道幅・信号機・見通しの良さ等

まず、自動車同士の事故なのか場所はどこかなど事故の内容を尋ねられます。道の幅など細かいところまで尋ねられることもあるので、事故の状況をよく思い出しておきましょう。

質問②:加害者の情報と保険会社

聞かれる事②
・加害者の名前・住所・電話などの情報
・加害者側の保険会社

次に、加害者や加害者側の保険会社を確認されるので、交通事故証明書などで相手の保険会社を調べておきましょう。

質問③:事故の過失割合(警察の見解)

聞かれる事③
・過失割合(警察の見解)
・過失割合(相手の保険会社からの提示)

また、過失割合を警察から言われている場合には、それも伝えたほうがスムーズに事が運びます。過失割合は警察の見解に拘束されるわけではなく、事故現場や両運転者の状況などから客観的に決めていくことになりますが、警察の見解を把握することも大切です。

示談交渉が進み相手の保険会社から過失割合を提示されている場合には、それも事務員を通して弁護士にあらかじめ伝えたほうが良いでしょう。

質問④:相手側からの和解案はあるか

聞かれる事④
・和解案の有無(加害者側からの)

加害者側の保険会社から渡された和解案がある場合には、電話するときに手元に用意しておいてください。

質問⑤:現時点での怪我の治療状況

聞かれる事⑤
・治療状況(電話をしたとき)
・通院日数(いつから通院をしたのか、入院はしているのか)

加えて、電話をした時点の治療状況や通院日数も尋ねられるので、いつから通院し始めたのか、どのくらいの頻度で通っているかをメモしておき、伝えるようにしましょう。

質問⑥:被害者自身の情報

聞かれる事⑥
交通事故の被害者の情報(not相談者
→保険会社・弁護士費用特約の有無・契約者は本人か

さらに、被害者側の保険会社の確認、契約者、窓口、弁護士費用特約の有無も尋ねられるので、保険証券を用意しておきましょう。

質問⑦:事故に遭ったのは電話をしている本人か?

聞かれる事⑦
事故の被害者は相談者か?
→もし相談者以外の人間が被害者の場合はどういう関係か、被害者の意志疎通は可能か

自分の両親が事故に遭い意識不明の重体である場合、その両親が弁護士に依頼したいかどうかの意思を確認できないので、そのままではその両親の子どもが弁護士に依頼することはできません。

意識が戻る見込みがない場合には、その子どもが成年後見人となって弁護士に依頼することになります。

相談者が被害者本人じゃない場合はどうすれば依頼できるのかを説明するイラスト

今回ご紹介した女性は弁護士事務所に電話してそのことを知り、成年後見人に選任される段階から弁護士のサポートを受けました。

また成年後見人ではないですが、似たような事例として被害者が子供や未成年の場合の対応方法はこちらの記事をご覧ください。

まとめ・弁護士事務所に問い合わせる時は予め質問に対する回答をメモしてからにしよう!

法律に関わらない仕事をしている人にとって、交通事故にまつわる法的な処理や手続き、対応は難しく、事故で精神的に追い込まれているなか、さらにその処理に頭を悩ませることになります。

しかし弁護士に依頼することでこのような精神的な負担は軽減される事でしょう。

弁護士と相談者の電話のやり取り

またさらに重大な事故では弁護士に依頼することで増額する示談金額の幅が大きいことが多いので、弁護士に相談するメリットも存在します。

ここでお伝えした電話相談で聞かれることを予めメモしておき、気になる弁護士事務所に電話してみてください。

交通事故の被害者になったら弁護士費用特約の利用をおすすめします!

交通事故で怪我を負った場合、弁護士特約が利用できると、費用の負担なしで弁護士に対応を依頼することが可能です。

依頼を行う弁護士は自分自身で選ぶことも可能です。

保険会社との示談交渉を弁護士に依頼することによって、治療費や慰謝料などの示談金を増額できるケースがあります。

初回相談料や着手金が0円の弁護士事務所もありますので、被害者になったらまずは自分が契約している保険会社に弁護士特約が使えるかどうかを確認し、利用可能な場合は弁護士へ相談してみましょう。

【弁護士特約を使って弁護士に依頼するメリット】

・費用の負担をせずに弁護士に依頼ができる。
・専門知識が必要な示談交渉を弁護士に任せることにより、有利かつスムーズに示談交渉を進められる。
・怪我をしている中で交渉にかかる心理的な負担が省ける。

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