「症状固定」で治療費打ち切りと言われた!泣き寝入りしないためのおすすめ対処法4選

公開日:2017/12/15
最終更新日:2019/02/28

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交通事故症状固定自動車

症状固定だといわれて悩む被害者のイメージ画像

 

 症状固定の判断は担当医師が行うため、保険会社ではなく医師に相談する

 弁護士特約に入っていれば保険会社との示談交渉は弁護士に任せるべき

 もし治る見込みがないのであれば後遺障害等級の手続きをとる

ナビ夫
交通事故で通院してしばらく経過すると「症状固定」なので治療費の支払いを打ち切る、と言われたことがある被害者も少なくないはず。支払いは保険会社なのでそのまま従うしかないと泣き寝入りする人もいるのではないでしょうか。

しかし場合によっては治療費を請求できるのです。そこで今回は症状固定と治療費打ち切りについてみていきます。

りんね
おじいちゃん、あのさ症状固定ってあるじゃん。あれに認定されると治療費って、もう請求できないの?
アシスト爺ちゃん
ふむ、場合によるとしか言えんが。急にどうしたんじゃ?
りんね
実は近所のお姉さんとさっきそこで会ったんだけど、事故で通院してたみたいで。保険会社から「そろそろ症状固定なので今月で治療費の支払いを打ち切ります。来月以降も通院するなら自己負担でお願いします」って言われたらしくてさ。通院するべきか悩んでるみたい。
アシスト爺ちゃん
ふむ、医者は何と言ってるんじゃ?
りんね
お医者さんは治療すればまだ良くなる見込みがあるって言ってるんだって。
アシスト爺ちゃん
それなら、まだ治療費を請求できる見込みはあるんじゃよ。

「症状固定」とは?

被害者の容態をカルテに記入する医師のイメージ画像

ケガの程度によってはどれだけ治療を続けても元通りにはならないことがあります。医学上一般的に用いられている治療法を実践してもその効果を期待できない状態を「症状固定」と呼ぶのです。

症状固定について詳しく知る

症状固定かどうかは最終的に医師が決める

たとえば、交通事故による衝撃で視神経が切れ永久に視力を失ってしまうことがあります。その場合、痛みを抑える治療などをした後、症状固定と判断される可能性が高いです。

ただし、症状固定は医学用語ではなく、客観的に症状固定日を決められるわけではありません。必要とされる治療を終えるころ、症状固定は医師と相談したうえで決めます。

症状固定になると治療費の支払いが止まる

症状固定になると、それ以上の治療は意味がありませんので、治療費の支払いが打ち切られるというわけです。先ほどの失明による損害ケースでは後遺障害に関する逸失利益や慰謝料として請求します。

症状固定を理由とした、“治療費打ち切り”のよくあるケースとは?

被害者に説明する医師のイメージ画像

アシスト爺ちゃん
りんねが話した近所のお姉さんのような、事故後半年経過したころに保険会社から一方的に治療費を打ち切るという連絡が来るケースは珍しくないんじゃ。よくあることなんじゃ。
りんね
えー! お医者さんはまだ治療が必要だと言っているのに一方的に保険会社から治療費を打ち切ると言われるのは納得いかないよ!でも、ほかにどういったケースがあるの?
アシスト爺ちゃん
そうじゃな、これはわしの友人じゃが……以前、全治3日程度の打撲で病院に通院した後、整骨院で電気治療、マッサージなどの治療を行っていたそうじゃ。

だが、病院への通院を終えた日を症状固定日だと言われたそうでな。つまり、リハビリのために通院していると症状固定だといわれることがあるんじゃ。

りんね
でもそれ普通じゃない?痛みを軽減するのにリハビリが必要なケースは多いよ!
アシスト爺ちゃん
意外じゃろ?でもな、よくあるケースの一つに、保険会社から「そろそろ症状固定にしませんか?」と持ち掛けられて、訳も分からずに「はい」と答えてしまうと、その日を症状固定日とする示談書が送られてくるんじゃ。

このように被害者が同意したことを理由に治療費を打ち切るケースもあるのじゃ。

りんね
いきなり症状固定なんて言われても何のことだかわからないよ。
アシスト爺ちゃん
ほかにもこんな話がある。医師から「そろそろ症状固定にしましょう」と持ち掛けられたんじゃが、交通事故からまだ日が浅く、痛みがひどかったため別の病院に行ったんじゃ。

そうしたらまだ治療が必要だと言われ、もうしばらく治療を続けたんじゃ。その病院は保険会社とのつながりが強い病院だったようで、保険会社から何か働きかけがあったのかもしれんのう。

その他にも様々なケースがあるが下記が症状固定を言い渡される、よくあるケース5つじゃ。

“治療費打ち切り”のよくあるケース5つ

☑ リハビリのために通院する=症状固定と思われる
☑ 保険会社から「症状固定にしませんか」と持ち掛けられて同意する
☑ 医師から「症状固定にしよう」と持ち掛けられて同意してしまう
☑ 加害者から「症状固定にしよう」と直接言われて同意する
☑ 相手の保険会社に訴訟を起こした途端、治療費が支払われなくなる

治療費打ち切りと言われた場合のおすすめ対処法4つはこちら

症状固定について相談する被害者のイメージ画像

おすすめ対処法その1 症状固定をその場で受け入れず、まずは担当医師に相談する

保険会社から「治療費を打ち切る」と言われたら、決してその場で「わかりました」などと答えずに「医師と相談しますので待ってください」と断ってください。

示談(和解)は口頭でも成立しますので、「わかりました」「治療費は今月分までで大丈夫です」などと答えてしまうと実際に治療費の額が決まってしまいかねません。

アシスト爺ちゃん
口約束ほど恐ろしいものはないんじゃ。その場で安直に答えるのではなく、最初は断ってまずは医師に相談するべきじゃ。即決ほど後々になって降りかかるものはない。 

おすすめ対処法その2 治療の継続で症状が良くなるかを医師に聞く

保険会社から電話があったら医師に「今後治療を続けることで怪我の状態が良くなりますか」と尋ねてください。

まだ治療が必要だと言われれば保険会社に「まだ症状固定ではありませんので、治療費を請求します」と伝えましょう。自ら保険会社に電話する必要はなく、保険会社からかかってきた電話に返答すれば大丈夫です。

りんね
症状固定にしないか、と聞かれたらまずはお医者さんに相談する! これが泣き寝入りしない最大の鉄則ね。

おすすめ対処法その3 医師から回復見込みがないと言われたら 後遺障害診断書を作成してもらう

医師からも「残念ながらこれ以上症状が良くなる見込みはありません」と言われた場合、後遺障害の等級認定手続きをするため後遺障害診断書を作成してもらってください。

もし医師の言葉に納得できないなら、別の医師にセカンドオピニオンを求めてみると良いでしょう。

後遺障害等級の申請方法についてはこちら

おすすめ対処法その4 保険会社との示談交渉は弁護士に頼む

保険会社との交渉や後遺障害の等級認定手続きを自分で行うこともできますが、専門的な知識が必要となります。

弁護士に相談することでより有利な結果を得られる可能性が高まります。弁護士費用特約を結んでいれば実質0円で弁護士に依頼することができます。

詳しくはこちらのページをご覧ください。

症状固定で泣き寝入りしない対処のまとめ

保険会社から一方的に言われて泣く被害者のイメージ画像

いかがでしたか?

保険会社から一方的に「治療費を打ち切ります」と言われても落胆する必要はありません。医師に対し「治療を行えばまだ状態が良くなる見込みはありますか」と質問し、その答えによって症状固定とするか否かを自分で判断しましょう。

症状固定を迎えても逸失利益や慰謝料として請求することはできます。法律に馴染みのない人は弁護士に依頼すると面倒な手続きを肩代わりしてもらえるので、弁護士費用特約の有無を確認してください。

泣き寝入りしない4つの対処法まとめ

⦁ 症状固定をその場で受け入れず、まずは担当医師に相談する
⦁ 治療の継続で症状が良くなるかを医師に聞く
⦁ 医師から回復見込みがないと言われたら 後遺障害診断書を作成してもらう
⦁ 保険会社との示談交渉は弁護士に頼む(弁護士費用特約に入っていれば特に!)

症状固定と診断されたら、その後の示談交渉に関して弁護士へ相談するのがおすすめです!

交通事故でケガを負い、その治療が長期に渡ると症状固定と診断されることがあります。特に相手方の保険会社から症状固定と診断されると、その後の治療費を打ち切られる場合もあるため、一度弁護士へ相談することをおすすめします。

初回相談料や着手金が0円の弁護士事務所もありますので、不安を感じたらまずは弁護士へ相談してみましょう。

【症状固定に関して弁護士に相談するメリット】

・専門知識が必要な示談交渉を弁護士に任せることにより、有利かつスムーズに示談交渉を進められる。
・弁護士に依頼することにより、後遺障害認定に関する手続きをスムーズに行い、かつ『弁護士基準』で後遺障害慰謝料を請求できる。
・ケガをしている中で、交渉にかかる心理的な負担が省ける。

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