交通事故で被害者が死亡したら…交通死亡事故慰謝料の相場と支払方法

公開日:2018/03/20
最終更新日:2018/05/14

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交通事故弁護士慰謝料死亡相続

被害者が死亡した交通事故のイメージ画像

 

 死亡した場合の損害賠償の内容は決まっている

 慰謝料は3つの基準で、ある程度金額の相場が決められている

 請求できる人間は相続権のある人のみ

ナビ夫

交通事故で被害者が死亡した後、どうにも困るのが慰謝料の請求方法。本人じゃなくても請求できるものなの?その内訳って?

実は慰謝料にはある程度相場があり、基準によって請求できる金額が変わってくるのです。そこで今回は被害者が死亡した事故の慰謝料についてみていくことにします。

交通死亡事故に遭った場合、加害者に請求できる費用は?

被害者が加害者に請求する費用のイメージ画像

りんね
さっきの事故、かなり大きな事故だったね。亡くなった人もいるんじゃないかな。
アシスト爺ちゃん
交通事故はいつ襲い掛かるかわからんからこわいのう。りんね、交通事故でわしが亡くなったらどうするべきかわかるかの?
りんね
えっ…、嫌な想像だなぁ。
アシスト爺ちゃん
どんなお金を請求できるのか、弁護士に相談したほうが良いのかを考えてみよう。

交通事故で亡くなった人の相続人は、通常加害者に対して葬儀関係費用、逸失利益、死亡慰謝料などの損害を請求できます。

葬儀関係費用としては、遺体の運搬料金、火葬代、お布施、法要に要する費用などが挙げられます。香典を受け取ってもその分の金額が差し引かれることはありません。ただし、香典返しの費用は請求することはできませんので要注意です。

交通事故で被害者が死亡した場合、遺族が加害者に請求できるもの

・葬儀関係費(運搬費用・火葬費・葬儀費用・お布施・法要)
・逸失利益
・死亡慰謝料

逸失利益は将来貰えた筈の金額

逸失利益とは、被害者が本来得られたはずであるにもかかわらず事故により得られなくなったお金です。

生涯稼ぐであろう金額を算定し、生活費や中間利息を控除したものが逸失利益とされます。損害賠償金のうち、もっとも金額が高くなるのは逸失利益です。

▼逸失利益についてはこちら▼

死亡慰謝料はいわゆる慰謝料のひとつ

死亡慰謝料には、亡くなった被害者自身のものと近親者(遺族)のものの2種類があります。

被害者自身の死亡慰謝料を請求できることは、交通事故の直後に被害者が精神的苦痛を感じることなく即死した場合でも、しばらく治療を続けた後に被害者が死亡した場合でも変わりません。加えて、治療を行った場合には治療費や付き添い看護費、通院慰謝料などの費用も請求することができます。

交通事故によって、被害者には治療費や通院交通費など損害が生じていますので、当然ながら加害者に対し請求することができます。

アシスト爺ちゃん
死亡した場合の請求や内訳についてはこちらでも詳しく紹介しているぞ

扶養利益の請求もできるけど……

さらに、生計を支えていた人が亡くなった場合には、加害者に対して扶養利益の喪失分を請求できるケースがあります。

相続人の請求できる逸失利益と扶養利益の喪失分は基本的に重複するので、扶養利益が問題になるのは内縁の配偶者のように相続人以外の者が請求する場合です。

また、逸失利益と異なり、相続放棄をした相続人でも扶養利益の喪失分を請求できるので、状況によっては相続人にあたる者が扶養利益の喪失分を請求することもあるでしょう。

豆知識:扶養利益の請求
交通事故で被害者が死亡した場合、相続権の無い立場の人(内縁の妻など)で被害者から扶養を受けていた人が、其の後は利益を受けることができなくなる為、相手にその分の利益を請求する事。
アシスト爺ちゃん
つまり、扶養利益とは扶養される立場の人が今後もらえるであろう利益の事じゃな。逸失利益と考え方は近い。

交通死亡事故の慰謝料|相場はいくら?

慰謝料を計算している状態のイメージ画像

交通事故の死亡事故によって受ける精神的ダメージは人それぞれで、それを個別具体的に算定することは簡単ではありません。

このためすぐに算定できるように、死亡慰謝料はある程度類型的に割り出すことが可能になっています。主に3つの基準に分類されます。

3種類の慰謝料の算定基準

ただし、3種類ある算定基準のいずれを使うかによってその金額は大きく異なります。もっとも金額が低くなる基準を、自賠責基準、もっとも金額が高くなる基準を弁護士基準と呼びます。

ほかに任意保険基準と呼ばれるものがありますが、その具体的な支払額は任意保険会社によって異なり、一般に明らかにされていません。

一番低い自賠責基準の場合

自賠責基準では、被害者本人の慰謝料である350万円のほかに、遺族の請求権者の人数や被扶養者の有無によって一定金額が支払われます。

たとえば、遺族慰謝料を請求できる人が3人以上いて被扶養者がいる場合には、950万円の慰謝料を受け取ることができます。故人の年齢や家族構成によって金額は異なりません。

一番高い弁護士基準の場合

これに対し、弁護士基準では故人が一家の支柱であるか、母親・配偶者であるかによって異なります。

一家の支柱が亡くなったときには2,800万円母親・配偶者が亡くなったときには2,500万円、それ以外の人が亡くなったときには2,000~2,500万円が目安になります。子どもや高齢者の場合、1,800万円ほどになるケースもあります。

被害者の請求権がある人とない人

裁判外で解決する場合、ある程度被害者側も金額面で加害者側に歩み寄る必要があるので、そのままの金額が認められるわけではありません。

被害者の年齢、家族構成、加害者側の事情など、個別具体的な事情によって変動しうるものの、目安を覚えておくことで示談交渉をしやすくなるはずです。

内縁の配偶者のように相続権のない人は、被害者自身の慰謝料を請求できません。もっとも、内縁の配偶者自身の慰謝料請求権を行使することは可能だと解されています。

交通死亡事故の場合は、弁護士に相談を

交通事故の相談を待っている弁護士のイメージ画像

死亡事故の事件処理を弁護士に相談したほうが良い理由としては弁護士基準を用いることで慰謝料を増額できる点や、加害者と直接話す必要がなくなり精神的負担が減る点が挙げられます。

また、死亡事故は損害額も極めて多額となる傾向にあり、加害者や保険会社も積極的に争ってくると想定されるので、事案が重大かつ複雑になりがちです。

加入していれば実質タダで弁護士に任せられる特約がある!?

法律知識に疎い被害者遺族が自ら対応しようとしても無理が生じてくるので、専門家である弁護士に委ねたほうが安心できるでしょう。

弁護士に依頼する前に、弁護士費用特約を利用できるかどうかを確認しておくと、経済面での不安もなく弁護士に依頼することができるはずです。

一般的に、弁護士費用特約で300万円まで弁護士費用を保険会社に負担してもらうことができます。

300万円を超える部分については自分で負担する必要がありますが、それを上回るお金を受け取れているでしょうから、費用倒れになる心配がありません。

今後の生活に困らないために弁護士に相談!

弁護士に相談して安心する被害者の遺族のイメージ画像

突然襲った交通事故で大切な人を亡くすと、途方に暮れて何もできなくなる人が少なくありません。その場合、弁護士に加害者との交渉を委ねると、精神的な負担を軽減して遺族自ら交渉する場合よりも増額されたお金を受け取ることができます。信頼できる弁護士を見つけて相談し、今後の生活に困らないよう法的措置をとりましょう。

交通事故の被害者になったら弁護士特約の利用をおすすめします!

弁護士特約をおすすめするイメージ画像

交通事故で怪我を負った場合、弁護士特約が利用できると、費用の負担なしで弁護士に対応を依頼することが可能です。依頼を行う弁護士は自分自身で選ぶことも可能です。保険会社との示談交渉を弁護士に依頼することによって、治療費や慰謝料などの示談金を増額できるケースがあります。

初回相談料や着手金が0円の弁護士事務所もありますので、被害者になったらまずは自分が契約している保険会社に弁護士特約が使えるかどうかを確認し、利用可能な場合は弁護士へ相談してみましょう。

【弁護士特約を使って弁護士に依頼するメリット】

・費用の負担をせずに弁護士に依頼ができる
・専門知識が必要な示談交渉を弁護士に任せることにより、
 有利かつスムーズに示談交渉を進められる。
・怪我をしている中で交渉にかかる心理的な負担が省ける

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